阿波指物師として四代に渡り受け継がれてきたものは、単に技術だけを継承するだけではなく指物師としての心構え、創造性、想いなど心技体すべてにおいて継承してまいりました。
掲載した写真は父である三代目から、私の誕生を祝い「柳の下のカエル」の逸話をモチーフにした書院障子を創作したものです。何事にも諦めない気持ちと、常に上を目指し挑戦し続ける強い気持ちを、継続させることが大切であると感じています。また、傍らで見ている俳人は、じっと我慢し自ら這い上がる力をつけるために、あえて突き放し遠くで見守り続ける父であると感じています。師であり父である三代目の愛のある想いが集約されている一枚の作品であると今も、胸に秘めながら指物師として日々精進しております。 この想いを受け継ぎ、私どもは丹精込めて作り続けることで、皆様の様々な想いを阿波指物として形にし、生活の中で愛のある風景の1つになれれば幸いです。
これからも伝承されたこの想いと技術を重んじ、現代に必要とされる形を果敢に挑戦し続け、皆様に末永く愛される阿波指物を作り続けていきます。
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